清水いちごの歴史
先人の英知の結晶
明石市魚住町清水地区で栽培される「清水いちご」の歴史は古く、天皇陛下にも献上されたこともある逸品です。清水地区でいちごの生産が始まったのは約60年前に遡り、古い文献によると、先人は毎年のように試験を繰り返し、技術の向上に努めていたと記されています。半世紀以上の歴史を持つ「清水いちご」は、日本のイチゴの草分け的な存在。魚住町の温暖な気候の下、先人の智恵と努力によって培われた宝物です。
清水いちごのこだわり
いちごは元々春にしか収穫できない果物です。しかし、清水いちごは冷蔵庫で一時的に苗を眠らせ、季節を錯覚させる栽培方法を始め、収穫時期を早めることに成功しました。画期的なこの技術や品種改良等により、クリスマスケーキに国産のいちごが飾られるようになりました。
清水いちごの栽培方法には『土耕栽培』と呼ばれる地面に直接苗を植えて栽培する伝統的な方法と、高設のベッドに苗を植えて栽培する『高設栽培』と呼ばれる方法の2種類があります。どちらの清水いちごも甘みが強く、味に深みがあります。
普通のいちごの場合、流通過程で傷まないように完熟前に出荷し、流通過程で赤く色づきますが、清水いちごは圃場で完熟させて収穫し、一番おいしい時に消費者へ届くようになっています。そのため遠くへは出荷できず、市場にはほとんど流通しない幻のいちごと呼ばれています。
清水いちごの種類
味の違いを楽しんで
清水いちごは「章姫(あきひめ)」「さちのか」「紅ほっぺ」「やよいひめ」の4品種が主軸で、酸酸味少なく甘みを感じやすい「章姫(あきひめ)」、香りがよく酸味と甘みのバランスがよくコクがある「さちのか」、“ほっぺが落ちるほどおいしい”という意味で名付けられた際立つ甘さの「紅ほっぺ」、春が食べごろとなる鮮やかな紅色の「やよいひめ」などが栽培されています。他にも「かおり野」「おいCベリー」「星の煌めき」などもあり、いずれも粒が大きく手に取るとずっしりと重いイチゴを味わうことができます。